2014年3月16日日曜日

DRUM PAINTING を見て気づいたこと

DRUM PAINTINGDRUM PAINTING1DRUM PAINTING2DRUM PAINTING3DRUM PAINTING4DRUM PAINTING5
DRUM PAINTING6DRUM PAINTING11DRUM PAINTING12DRUM PAINTING13DRUM PAINTING14DRUM PAINTING15
DRUM PAINTING18DRUM PAINTING19DRUM PAINTING21DRUM PAINTING22DRUM PAINTING23DRUM PAINTING26
DRUM PAINTING, a set on Flickr.
1982-1985
⬆画像をクリックすると、flickr から観ることができます。



 30年以上も前の初期の油画作品 DRUM PAINTING flickr up した。
三次元から二次元に次元変換する表現形式を暗中模索している頃の作品である。今、見ると未完全であるが、私にとっては実験的な記念すべき平面作品なのである。

 DRUM PAINTING の、絵具をカンヴァスに描き付ける時、平面に塗り付ける絵具の痕跡を切れのよいスピード感のあるものにするために、あえて円筒に描き付けた。
そのタッチの方向は斜め上から左下に云わば袈裟がけに振り下ろされた。

DRUMに描き付けるところ
ドンドンと音がします



DRUM PAINTING 3



 カンヴァスが巻き付けられた円筒は上から下までタッチで描かれると、カンヴァスを横にづらして、又上から下に描いていく、といった行為の繰り返しで画面を埋め、更に縦に並んだタッチ(レーン)をなぞって、第一回目と同じドラム(円筒)の縦のラインに重ねて、又異なった色の絵具を筆で塗り付けていく。
 以上の行為は、布を織る時の構造と同じで、ドラムが縦糸であったらそこに塗り付けた絵具は横糸であることに気づいた。


 現在制作中の Tracing Shirt は正に DRUM PAINTING と同じ意識で、シャツの布地とそこにプリントされている絵柄の糸をトレースしているのだと気づいた。
 プリントされたシャツの布地は綯った糸をタテとヨコ糸で編んで布地として織られているが、更にその上に糸の色とは異なったインクで絵柄がプリントされていることで布自体の素材と色の複合された厚みが生まれている。


DRUM PAINTING 23



 平面作品を描こうとした時、何をどのように描くかということが先決である。そのため、描くということの意味が描くテーマとなった。描くことを表現するために描きつけるタッチの速さ、切れのよさをテーマにして画面の空間の広がりがダイナミックでスポーティなものになった。


参考文献
島州一のモドキレーションから▶ 支持体のシステム化=DRUM PAINTING
島州一が伝えたいことから▶ DRUM PAINTING