2012年1月25日水曜日

検証『原寸の美学」2





Traceの部屋
前回のFinger Printの部屋に続いてTraceの部屋の検証をしたい。


 私が「言語の誕生」というモチーフにたどりついたのは、1970年代に行為で自然をトレースすることから発したと思う。
 ソシュールの言語学に刺激されたりして、自分という存在を自分がトレースすることと、自分が自分に言葉を喋らせることから演繹して、自分が自分をトレースするという絵の描き方を思いついた。
 言葉が生まれる瞬間と絵が紙上に描かれる瞬間とは同じ次元であると気が付いた。現実の物事を平面絵画に置き換える方法は以上の通りのシステムで自由に形をつくり、色やマチエールで平面作品を充実させることになった。

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会場中央にみえる『影の梱包』
 見える世界のしくみは見えない世界の構造によって支えられている。
 椅子はそれ自身の影の構造に支えられていることを現実寸で証明した作品が『影の梱包』である。見える椅子をただ描くのでなく、椅子に触れながら床上に描くことで出来る影の空間を梱包した立体作品。


Traceの部屋会場風景




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